“Eye-Fi”使用環境が落ち着いてきたので一旦まとめ
Eye-Fi、すごく良いです。バッテリ激消費の問題はあるものの、iPad2と組み合わせることで一旦使うとやめられない中毒的な面白さがあります。カメラの予備バッテリが欲しくなってきました。
まずモノですが、一見なんの変哲も無いカラフルなSDカードです。もちろん4GBのストレージとして普通に使えます。この中にWi-Fi通信機能が入っているワケです。そしてこの通信機能がカメラのバッテリを消費するのです。
この1週間で決まってきた使い方です。自分が使ってみたところの使用形態別に書いてみます。
■使い方(1)自宅内でiMacに写真を転送
<使うもの>
自宅内といいますか、要するに同一ネットワーク上にiMacとEye-Fiが居る場合SDカードを抜き差ししなくてもiMacに写真を飛ばせるワケです。iMacの美しい筐体側面からSDカードがニョコッと出ているのは美しくないものです。カメラからSDカードを取り外してiMacに挿し、iPhotoにコピーするとなると十数秒といったところでしょうか。「この数十秒が短縮できる!」だけだとアホらしいですが、撮った写真をすぐにMacの画面で確認できるというのは他で得られない体験です。
ちなみに自宅LANをEye-Fiカードが認識していると、ダイレクトモードよりも自宅LANを優先してしまうようです(ウダウダしている間にダイレクトモードが終了している可能性アリ)。ただまぁ、iMacがある場所でわざわざiPad2に写真を転送する機会は想定し難いのでアリでしょう。Eye-Fi CenterというMac(PCもアリ)のソフトを使わないと設定変更できないので面倒なのです。<役立つシーン>
- 自宅で撮影した写真をその場で皆に見てもらう
- iMacにSDカードなど挿さずにエレガントに写真転送する
■使い方(2)Flickerとかで共有
<使うもの>
「カメラがクラウドに繋がるんダッ!」みたいな感じです。FlickerやPicasa、いわゆるオンラインフォトストレージに転送するワケです。当然インターネット接続が必要になります。自分の場合は「自宅の無線LAN経由」「外でHTC Ariaのテザリング経由」の2つの方法があります。“Eye-Fi PRO X2”という最上位のカードだと公衆無線LANも使えるそうです。
大昔は写真屋で現像して配る、一昔前はデジカメ写真をCDやDVD、又はUSBメモリ経由で渡す、というのが定番でしたが、今やスマートフォン人口も増えたワケですし今後はコレでしょう。エコでもあります。ただしイーモバイル回線でバシバシ1枚5MB程度の写真を転送するのはしんどそうです(カメラのバッテリ的にも)。カメラ側の画質や写真サイズを意識した方が良いかも知れません。<役立つシーン>
- ブログの写真撮影
- イベントなどの写真をその場で共有
- メアドを聞くネタとして(但しイケメンに限る)
- 写真中継なんかも
■使い方(3)ダイレクトモードでiPad2に転送
<使うもの>
Eye-Fiを購入するに至った決定的な使い方です。(2)のように共有する相手方の環境を気にしなくとも、iPad2の画面を媒体としてその場で皆に見てもらえるワケです。例えばケータイすら持っていない幼稚園児相手だとFlickerのURLを渡してもその場ではアクセスできませんが、iPad2の画面を通せば見て楽しむコトができるのです。我が家の赤ちゃんでもiPad2の画面に反応を見せます。そしてiPad2に転送すればアプリでエフェクトを掛けたり、写真に手書きのメッセージを添えたりなんかも自由自在です。また、iPad側からFlickerにアップロードしたり、DropBoxに保管して共有なんてコトもできます。ちなみにEye-Fiはデジカメとのペアリングという概念はありません(ペアリングが必要なのはEye-Fiカード対iPad2)ので「バッテリが無くなったら人のデジカメに挿してもらってダイレクトモードでiPad2に転送」という技も使えます。
しかしふと思ったのですが、デジカメからiPad2へ写真をその場で取り込むことが目的ならばAPPLE純正オプションのCamera Connect Kitを使う手もあります。それならばEye-Fi特有のカメラ側のバッテリをやたらと消費する問題も解決されますし、何せ人のデジカメのSDカードからも写真の取り込みができます。そしてEye-Fiよりも安いです。
しかし自分はダイレクトモードを今後も多用します。なぜなら無線でiPad2に飛ばすという行為が最高にカッコ良いからです。<役立つシーン>
- 写真撮影を含むような打ち合わせ
- とった写真をその場でiPad2で共有
- ガジェット好きに自慢する
■使い方(4)高画質な写メ
自分はiPad2で使うことしか眼中に無かったのですが、実はEye-FiダイレクトモードはiPhoneでもAndroidでも使えます。そもそもアプリ“Eye-Fi”はユニバーサルアプリであり、Androidマーケットにも公式クライアントアプリがあります。ただ、これはあまり出番が無さそうです。iPhone3GSは3.5インチ、HTC Ariaは3.2インチ、共に画面そのものが小さいのです。解像度もHVGAです。最新のAndroidスマートフォンなら4.3インチなんてものもありますが、それでも「撮った写真を皆で見る」用途としてはiPad2の足元にも及びません。“iPhoneのカメラで撮った写真をiPhoneのディスプレイで見る”くらいが丁度良いんじゃないでしょうか。
それでもまぁ、そこそこのデジカメの方が暗所に強いとか色々あるワケです。iPhoneしか通信手段がない場合なんかは取り込んだ写真をiPhone側でリサイズしたり編集したりしてメール添付して送るなんて用途にはアリかも知れません。画質の悪いコンデジなんかをわざわざEye-FiでiPhoneに転送というのは面倒な上にあまり意味がないように思います。何と言いますか、Twipicに添付する写真程度ならiPhoneのカメラで十分なワケですし、とにかく用途がありません。<役立つシーン>
- デジカメ写真をiPhoneからメール送信・・・程度?
若干面倒なのが、(1)(2)(3)は排他関係にあり、根本的にはEye-Fi Centerを使わないと設定変更できないことです。例えば(2)の様にテザリングでFlicker転送するように設定していると、同じアクセスポイントを利用するiPad側でEye-Fiアプリを起動するだけでは(3)ダイレクトモードへは移行しません。そういう場合にはHTC Aria側のテザリング設定を解除してアクセスポイントとして見えなくしてからEye-Fiアプリを待機させることで、やっとダイレクトモードになるワケです。
■そして暫定的に決まった自分の使い方
Macへの写真の転送方法がEye-Fiと通常のSDカードとの2系統に分かれてしまうのが面倒ですが、バッテリ問題に収拾がつくまではとりあえずコレでいきます。
■製品ラインナップ
すいませんが公式サイトからの画像の拝借です。自分の用途的にはCONNECT X2で問題なしです。上位版にはRAWデータを扱えるとか、ジオタグ(位置情報)の記録ができるとか、そんな機能があります。あとCONNECT X2は4GB版しかありませんが、メモリより先にバッテリが尽きるので問題ないかと。
■最後に、自分で色々触った経験から描いた“Eye-Fiをオススメできる方”のモデルです
この3つを満たす方であれば、きっとEye-Fiによる新体験を楽しめるコトでしょう、私見ですが。
【関連リンク】
http://www.eyefi.co.jp/
対応デジカメはこちらからご確認ください。
http://www.eyefi.co.jp/how-it-works/camera-compatibility