7インチというサイズの意味


9.7インチのiPadとも4インチのiPhone5とも異なり、7インチは7インチで独自のポジションがあるように感じてきました。
ここでいう7インチとは自分の持つデバイスでいうところのNexus7なワケですが。


言いたいのは、『モバイルデバイスにおいて、画面の大きさがユーザーの使い方を決定づける』というコトです。
GoogleNexusシリーズを10とか7とか液晶のサイズをそのまま機種名にしてしまうようなワイルドっぷりで、Appleに至ってはiPad miniiPadの“ミニだ”と言ってしまっているワケです。


かつてのiPodでは、デカくて容量の大きいHDD内蔵iPodと、その後に小さくて可搬性に優れるIBMマイクロドライブ内蔵のiPod miniがリリースされ、そこからしばらくは“mini”がiPodブランドの牽引役であり続けたワケです。
それはユーザーがiPod通じて利用するのが“楽曲”コンテンツだったからであり、当然“小さいことは正義”だったワケでしょう。
実際に“mini”はさらに小さい“nano”にその座を譲る形で御役御免となりました。


そして今回は“iPad”と“iPad mini”です。
ここでは“大きくて速いiPad”と“小さくてカワイくて持ち運びし易いiPad mini”というキャラクターになるのでしょうか。
当然iPodとは異なり扱うコンテンツは音楽だけではなく様々なインターネットコンテンツやアプリなんかで広範囲になるワケで、そうなると今度は“小さいことが正義”とは必ずしも言えなくなります。
解像度は自体も大事な要素ですが、画面のインチ数もそれはそれで情報の一覧性や快適さに直結するのです。


で、ようやく今回の主題になる『7インチというサイズの意味』です。
10インチ級のiPadを仮に“フルサイズタブレット”と呼ぶならば、7インチは“モバイルタブレット”と呼びましょうか。
ちなみに本エントリでは7.85インチのiPad miniと7インチのNexus7の違いは考えないこととします(それはまた別の機会で)。


7インチ級モバイルタブレットの特性は、
カバンからスッと出して、
片手で持って立ったままでも無理なく使えて、
人前で使ってもその存在を主張し過ぎない、
こんな感じじゃないでしょうか。


電車の中で17インチのMacBookProをカバンからニョキッと出すワイルドな剛の者もたまに居ますが、その時の周囲からの注目度はハンパないです。
iPadもこの2年ほどで一気に市民権を得てきた感じもしますが、それでも『隣の人に覗きこまれる感』は非常に高いです。
7インチというサイズは、あたかも手帳を開いているかのようにその空間に溶け込むコトができるような気がします。


実際に自分はNexus7を持ち歩き始めて2週間程になるのですが、混んだ場所でなければそれほど抵抗感なくNexus7をカバンから出すことができます。商談のテーブルにNexus7を置いていても『おっ、ネクサスですか?』みたいに反応する好きモノ以外には普通にスルーしてもらえます。
このあたりがきっと“7インチ”の成せる業だと思うのですが・・・どうでしょう。