リモート接続アプリの“Splashtop Remote Desktop for iPhone & iPod”で母艦をメディアサーバーの如く使いまくる実験をしてみた


Splashtop Remote Desktop for iPhone & iPod
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お年玉購入アプリご紹介も最後になりました。それにしてもアプリの名前が長いです。当ブログ史上最長のタイトルになりました。
今回ご紹介するSplashtopはMac/PCに繋げるリモート接続アプリの一種で、リモート接続中は音声がクライアントであるiPhoneから流れるのが特徴です。
つまり、メディアサーバー的に使えるワケですな。使い倒すべく色々してみた過程を以下に記します。


■導入します。

Splashtop Downloads - Remote Desktop, Remote Support & Education
まずは設定からです。母艦側にサーバーソフトを入れるタイプ(ルーターの設定など触らなくとも外部からの接続ができる)なので、公式サイトにアクセスしてMac用のソフトを導入します。もちろんWindows用もあります。なんか色々ありそうですが、必要なのは“Splashtop Streamer”というモノです。



インストールします。ウィザードに従って進むだけです。特に迷うところはありません。



こちらが設定画面です。もちろん接続の為のパスワードが必要になります。



このサービスの特徴で、上記パスワードとは別に外部からの接続(同一LAN以外)の為にGmailのアカウントを利用します。とりあえず入れておきます。


■使ってみます。

設定が済んだのでiPhoneからSplashtopを起動してアクセスしてみます。
起動すると勝手にMacを探しに行ってくれました。



“接続中・・・”と数秒経過した後に、iPhoneの画面に見慣れたMacのデスクトップが現れました。非常にカンタンですな。iMacの1920×1080の解像度より狭いと思ったら、実際にMac側ホストの画面でも解像度が狭く変更されていました。



3本指で画面をタップすると画面下部にメニューが表示されます。使い方のヒントにちゃんと載っていました。



次に外出先からの利用を想定して、iPhone4Sを宅内の無線LANからイーモバイルテザリングに切り替えます。で、Macへの接続を試みるとあっさり繋がりました。無線LANの時に出ていたMacのIPアドレスが消えています。当たり前ですがローカルアドレスで接続していないというコトですな。



もちろんiPhone側のSplashtopでGmailのアカウント認証を行っておく必要があります。順番が逆になってすいません。


■で、本題。
それではここからが今回の本題の実験です。このSplashtopはリモートアクセス時にiPhoneからサウンドが出るのです。



つまりこんな風にiTunesで音楽を再生させると、iPhoneから音楽が聴けるワケですな。逆にMac側のサウンドはオフになります。3G接続でも音が途切れたりというコトは起こりませんでした。
残念ながら音楽再生アプリではありませんので、ホーム画面に戻ったりスリープさせると音声が終わります。というかリモート接続が切断されます。



次にムービーです。ピンチ操作で画面の幅いっぱいに調整できます。3G接続環境でも意外な程に動きは滑らかで、多少カクカクする時がある程度です。音も違和感ナシです。良いんじゃないでしょうか。


気になるのが3G接続する側のiPhoneのバッテリ負荷と、ネットワークの帯域負荷です。ストリーミングと同じようなコトをしているワケでかなりの負担が考えられます。
試しに、この約2時間の某天空のアレの映画をiPhoneからテザリング環境(イーモバイル)で接続してみました。電話が鳴らないコトを祈ります。


・・・不覚にも2時間待っている間に寝てしまいました!しかも8時間たっぷり寝ました。たぶん2時間再生終了前にHTC Ariaのバッテリが枯渇しています。


結果、
iPhone4Sのバッテリーが 87% → 9%
テザリング機HTC Ariaのバッテリーが 77% → 0%
通信量は約900MBでした。
バッテリの消費はある程度想定内でしたが、通信量は予想外に多かったです。寝てしまったのはもちろん予想外でした。
バッテリはエネループとかで何とかなるとして、外出先に安定したWi-Fiスポットでも無ければコレは厳しいです。
イーモバイルが1日366MBオーバーで通信帯域制限の対象になるので、このように映画なんて観ようものなら一撃でアウトになってしまいます。
また、メディアサーバー的に本気で使おうとするとホスト側を常時電源オンにするかWOLなんかが必要になります。


インターネット接続するのにルーターの設定なんかも不要なので、『ダイナミックDNSなんてよくわからないゼ〜!』みたいな方にもオススメできます。
こないだ“AVPlayer”というアプリをご紹介(過去エントリ)しましたが、Splashtopによるリモート接続だとiPhoneのストレージを消費するコトなくコンテンツに接続するというコトができます。また、保護されてiPhoneにコピーできないようなコンテンツでもコイツなら無問題です。DVDビデオでもMacに挿入されていればSplashtopを使ってiPhoneから視聴できてしまうのです。
あと、Mac/PCにリモート接続してFacetimeSkypeでも可)でiPhoneに呼びかけさせれば監視カメラ的な使い方もできなくはないです。まぁコレは他のリモート接続アプリでも同じですが。

難点を挙げれば、リモート接続中はホスト側が使えないコトでしょうか。使えないといいますか、Macの使用中に急に画面の解像度が変わったりカーソルが動いたりするとビックリします。あと、今のところ支障無いように思われますがホスト側でサーバーソフトを常駐させる負荷が未知数です。


最後に、iPad版もあるのでご紹介しておきます。この手のアプリはiPhoneよりもiPadの方が確実に威力を発揮するのです。
ネットワーク帯域負荷を考えると、家庭内LAN環境でiPadを使って寝床端末みたいに使う方がこのアプリの本領発揮かもです。



Splashtop Remote Desktop for iPad
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