ヴィルトの法則とiOSとAndroid


新しいGalaxyは8コアもラインナップされるそうで、ムーアの法則の如く日々着々と進歩しているプロセッサのその最先端というコトでしょう。
一方iPhone5は2コアなワケで、Galaxyの8コアまで至らずとも現行のAndroid搭載スマートフォンに処理性能面では完全に遅れを取っています。
もちろんAppleとしてはハード・ソフト・サービスを全てApple自身が行う垂直統合型の展開によってトータル的なユーザー体験を高める手法なので、プロセッサの性能だけで単純比較はできないワケですが、自分的にもNexus7で触るAndroid4.2の操作感からするとハード/ソフトのバランスからしてもAndroidが『いいトコロまで来ている』というのが正直な印象です。
さて、そこで気になったのが“ヴィルトの法則”です。


ペイジの法則、ゲイツの法則・・・Wikipediaによると色々派生バージョンがあるようですが、要するに「ハードが賢くなればソフトがアホになる」ということです。ソフトというのは人間も含みます。


auからIS03とかがリリースされて店頭で触った時にはその操作のカクカク感に唖然としたものですが、今の例えばXperiaZとかの滑らかな操作感と大きく異なるのハードの性能です。
特許の関係もあって『iPhoneと同じ滑らかな操作感』をAndroidスマートフォンが実現することはできないのかも知れませんが、それでも肉薄するところまでは来ているワケです。


で、このヴィルトの法則によると、今後処理性能が向上し続けるAndroidスマートフォンにおいて、AndroidOSとアプリ、またその開発者はどんどんアホになって効率の悪いプログラムを作り続けるというコトです。
例えるならば『OSが肥大化し、より負荷の高いソフトウェアが続々リリースされ、それをより高性能なプロセッサが押しつぶすように処理し、デカいバッテリと超省電力ディスプレイなんかがそれでも長時間稼動を可能にする』という感じでしょうか。
また、Androidが多メーカー多機種に展開しているコトもさらに事態を複雑化させそうな気がします。


一方でAppleiPhoneもしっかりスペックアップはしていくワケですが、こちらはよく言われる“垂直統合型”であって、あくまでも比べての話ですがソフトウェア側がアホになることは起き難い体質になっています。
Appleとしてはむやみにスペック競争でAndroid陣営にガチンコ勝負するのではなく、あくまでも規定路線でサービス全体、トータル価値で戦うべきでしょう。


比べて例えると、『スマートでハードウェアに最適化されたOSにより、より少ない負荷のソフトウェア処理が行われ、より少ないプロセッサ資源とバッテリで新しいユーザー体験を切り開く。我々はこれまでもそうだったし、これかもそうだ。』といった感じでしょうか。


事実かどうかはさておき、最近はiPhoneAppleに纏わるネガティブな風潮が高まってきています。
『飛ぶ鳥を落とす勢いもここまでなのか・・・?』
自分の結論は『No!』です。
できればジョブズ不在の今のAppleにもう一度イノベーションを期待したいのは正直なところですが、それがなくてももう一度Appleに風は吹くものと信じています。


そんなコトを書きながらも自分はしっかりAndroidも併用しているワケで、性質の異なる両陣営が競い合いながら市場を面白くしてくれていると感謝しています。
今日はまぁこんなところで。