ドコモのツートップ戦略は大淘汰時代の一部にすぎない


ちょっと前の当ブログエントリにて『ドコモの“ツートップ”残念な経過』と書いたものですが、ドコモにとっては残念でもなかったようで、どうやらこの路線は継続されるようです。


説明会資料 | 企業情報 | NTTドコモ
具体的には↑ドコモの公式リリース↑を見て頂ければと思いますが、一定のツートップ効果をドコモは実感しているようです。


自分的にはこれってケータイ大淘汰時代の過程の一部分じゃないかって見ています。
ほんの少し前までは東芝、三菱、三洋電機、カシオ、日立・・・あとケンウッドやらパイオニアやら何やらも昔はあったものです。


いわゆるガラケー全盛期においては、日本の少ない人口に対してあまりに多くのメーカーがケータイを製造し過ぎていたワケですな。
当然飽和した市場から得られる利益は限られており、それを10社超のメーカーでキャリアを通じて奪い合っていたのです。
そして2007年、iPhoneの「電話の再発明」から現在ではスマートフォン市場が普及期に入っているのですが、そこでアップルやサムスンなんかにいいように日本国内シェアを奪われ、元々パイの少ない日本国内市場からハミ出した東芝やらカシオが事業統合され、今に至るのです。
かつてのiモード端末の覇者ことNECがスマートフォン市場から撤退するのはその象徴的な事象ではないでしょうか。
「ドコモファミリー」終焉 NECスマホ撤退へ :日本経済新聞


そして以降も淘汰はまだまだ続きます。
ドコモだけが渦巻の中心に居るのではなく、グローバルに戦える端末を作ってこなかったメーカーも傍観者ではなく参加者だということですな。
『所詮この世は弱肉強食』なのです。


こうして見るとツートップ第一弾の片翼が日本企業でないというのは、ドコモだって勝ち残るのに必死だということでしょう。
本音ならば国産メーカーでツートップを張ってほしかったところですが、ドコモだって慈善団体ではありません。
だってソフトバンクKDDIApple他の海外メーカーを担いで大キャンペーンを打っているのです。
そういうワケで当エントリの結論としては、「ツートップは仕方ない」ということで・・・


しかしまぁかつての技術大国ジャパンなワケで、例えばIGZO液晶だってスゴイんじゃないでしょうか。
マーケティングを間違えなければ日本国産スマートフォンが海外市場を食っていく可能性は大きくあると思うのですが。